スポンサーリンク
この広告は一定期間(1ヶ月以上)更新のないブログに表示されます。
ブログ記事の情報が古い場合がありますのでご注意下さい。
(ブログオーナーが新しい記事を投稿すると非表示になります。)
ブログ記事の情報が古い場合がありますのでご注意下さい。
(ブログオーナーが新しい記事を投稿すると非表示になります。)
2007年04月24日
シックハウス?シンナー中毒?
ずーっとホルムアルデヒドの事ばかり書いてきたけど、他にも問題のある物質は多い。誰もが感じる気になる臭いの一つに塗料の臭いがあると思う。特に気になる臭いがシンナーに代表される有機溶剤~接着剤や塗料を溶かすために使われる材料で、代表的な成分はトルエン、キシレンなどだ。
御存知の通りトルエンには毒性がある。昔から言われているシンナー中毒とはトルエン中毒の事だ。私が高校生の頃、いわゆる不良グループや暴走族の間でシンナー吸引がはやっていた。「そんな事しとると脳ミソ溶けるぞ!」といわれていたが、本当に脳障害をおこすそうだ。

一般的に使われている塗料用シンナー。毒性有りとしっかり明記されている
溶剤が揮発することで塗料やボンドは固まる。つまりトルエンやキシレンは揮発しなければならないし、実際すごく揮発しやすい物質だ。だから必然的に室内空気の汚染は大きくなる。ボンドに関しては、これは作り手の建築従事者が心得なければならない問題なので、ここから先は塗料のことに限定して説明したいと思う。
シンナー(トルエン等)を溶剤に使っている塗料のことを溶剤形塗料と呼ぶ。いわゆる油性塗料のこと。これに対し水に溶いて使用する塗料のものが水形、いわゆる水性塗料のことだ。「エマルジョン」と表記されているものはこの水性タイプのもので、安全性は油性塗料より高い。
それなら全て水性塗料にしてしまえばいいのに、何故油性塗料を使うのだろう?それは、耐水性が高く施工性がいいからだ。要は丈夫で使いやすい。しかしさすがに最近では屋内用の塗料はほとんどが水性塗料に移行しており、室内で油性塗料が使われるのは、高い耐水性を求められる水廻りくらいになってきていると思う。

従来は油性が主流だった木部着色用ステイン。水性タイプのものでF☆☆☆☆取得済みの商品
例えば、風雨と直射日光にさらされる建物外の木の部分には、しっかり塗料を浸み込ませ、耐水性・耐候性を持たせなければならいため、油性塗料を使用したいところだ。しかし室内においては何より健康を優先に考えて水性塗料の使用をお奨めする。
室内で使用する塗料選びの基本は、
① なるべく水性塗料や体にあった自然塗料を選ぶ。
② 水性塗料では補えない部分は油性塗料で補う。
自然塗料に関しては、水性のものも油性のものもあるので、また別の時に説明したいと思う。
また塗料のホルムアルデヒド対策だが、原料に使われる合成樹脂や添加物の原料により、規制の対象になるものがある。だから塗料にはF☆☆☆☆がついているものもあれば、ないものも。
F☆☆☆☆のあるなしだけで危険か安全かを判断する事はできないので、心配な場合は御相談ください。
御存知の通りトルエンには毒性がある。昔から言われているシンナー中毒とはトルエン中毒の事だ。私が高校生の頃、いわゆる不良グループや暴走族の間でシンナー吸引がはやっていた。「そんな事しとると脳ミソ溶けるぞ!」といわれていたが、本当に脳障害をおこすそうだ。

一般的に使われている塗料用シンナー。毒性有りとしっかり明記されている
溶剤が揮発することで塗料やボンドは固まる。つまりトルエンやキシレンは揮発しなければならないし、実際すごく揮発しやすい物質だ。だから必然的に室内空気の汚染は大きくなる。ボンドに関しては、これは作り手の建築従事者が心得なければならない問題なので、ここから先は塗料のことに限定して説明したいと思う。
シンナー(トルエン等)を溶剤に使っている塗料のことを溶剤形塗料と呼ぶ。いわゆる油性塗料のこと。これに対し水に溶いて使用する塗料のものが水形、いわゆる水性塗料のことだ。「エマルジョン」と表記されているものはこの水性タイプのもので、安全性は油性塗料より高い。
それなら全て水性塗料にしてしまえばいいのに、何故油性塗料を使うのだろう?それは、耐水性が高く施工性がいいからだ。要は丈夫で使いやすい。しかしさすがに最近では屋内用の塗料はほとんどが水性塗料に移行しており、室内で油性塗料が使われるのは、高い耐水性を求められる水廻りくらいになってきていると思う。

従来は油性が主流だった木部着色用ステイン。水性タイプのものでF☆☆☆☆取得済みの商品
例えば、風雨と直射日光にさらされる建物外の木の部分には、しっかり塗料を浸み込ませ、耐水性・耐候性を持たせなければならいため、油性塗料を使用したいところだ。しかし室内においては何より健康を優先に考えて水性塗料の使用をお奨めする。
室内で使用する塗料選びの基本は、
① なるべく水性塗料や体にあった自然塗料を選ぶ。
② 水性塗料では補えない部分は油性塗料で補う。
自然塗料に関しては、水性のものも油性のものもあるので、また別の時に説明したいと思う。
また塗料のホルムアルデヒド対策だが、原料に使われる合成樹脂や添加物の原料により、規制の対象になるものがある。だから塗料にはF☆☆☆☆がついているものもあれば、ないものも。
F☆☆☆☆のあるなしだけで危険か安全かを判断する事はできないので、心配な場合は御相談ください。
2007年04月23日
有機VS無機~無機質なら大丈夫?
例えばの話。
揮発性有機化合物がシックハウスの原因なら、有機物を排除してしまえば問題はおきない。内装材をなるべく無機質にしてしまうのだ。
建材になりそうな無機質っていうと、金属に鉱物、だから床はタイル貼りか石貼り、壁・天井は漆喰塗りかコンクリート打ちっぱなし。サッシは金属とガラスだからいいとして、カーテンは吊らない、ブラインドだってプラスチックだからダメだ。家具もうかつに持ち込めない。
なんか、温かみの無い家ですね。
音も響きそうだし、床に寝転んでくつろぐのは辛そうだ。
でもこれは極端な話。
ところで、健康素材として最近人気の左官壁、調湿効果に関してはシックハウス対策とは分けて考えた方がいいだろう。調湿効果とシックハウス防止にはあまり因果関係が認められない。でも無機質材料ということで、板壁やクロスよりアドバンテージ高いのは確かだ。
昔ながらの土壁や漆喰壁は天然の素材100%だが、今主流の内装左官材料は、ボード類の上に薄塗りするタイプが多い。施工しやすくするために、主材料(珪藻土や石灰)に合成樹脂を混ぜているものも多い。
とは言え、左官材料に加えられた極少量の合成樹脂は、毒性も量も少ないから、それほど気にしなくてもいいだろうというのが定説だ。しかし、中にはほとんどボンドみたいな製品もあるようだから、成分チェックは欠かせない。「四つ星?いえいえ、フォースター~F☆☆☆☆」で「例外はあるけどまたいつか説明します。」と言ったのは、この様に無機質+有機質って建材が結構あるからだ。
これは断熱材にも同じようなことが言える。グラスウールはガラス、ロックウールは石と、どちらも無機質を原料としているが、繊維がバラバラにならないように少量の接着剤(バインダー)が入っているので、この部分に対して規制を受けている。
断熱材のグラスウールに表示されているF☆☆☆☆の表示
あれもダメ、これもダメみたいな話ばっかり続いていて不安になってしまう人もいるかもしれないが、
①人工的なものよりは天然のものを選ぶ。
②臭いに敏感だったりアレルギー症状を持っているようだったら、壁は左官壁にする。
(床・天井くらいなら問題ないと思う。)
③素材の安全性だけに頼らず、計画的な換気に心がけ、室内環境を清浄に保つ。
以上のことを心がけていれば、かなりのシックハウス対策になるだろう。もちろん、木の香りが大好き、アレルギーも心配ないという方は、板壁にしてください。
揮発性有機化合物がシックハウスの原因なら、有機物を排除してしまえば問題はおきない。内装材をなるべく無機質にしてしまうのだ。
建材になりそうな無機質っていうと、金属に鉱物、だから床はタイル貼りか石貼り、壁・天井は漆喰塗りかコンクリート打ちっぱなし。サッシは金属とガラスだからいいとして、カーテンは吊らない、ブラインドだってプラスチックだからダメだ。家具もうかつに持ち込めない。
なんか、温かみの無い家ですね。
音も響きそうだし、床に寝転んでくつろぐのは辛そうだ。
でもこれは極端な話。
ところで、健康素材として最近人気の左官壁、調湿効果に関してはシックハウス対策とは分けて考えた方がいいだろう。調湿効果とシックハウス防止にはあまり因果関係が認められない。でも無機質材料ということで、板壁やクロスよりアドバンテージ高いのは確かだ。
昔ながらの土壁や漆喰壁は天然の素材100%だが、今主流の内装左官材料は、ボード類の上に薄塗りするタイプが多い。施工しやすくするために、主材料(珪藻土や石灰)に合成樹脂を混ぜているものも多い。
とは言え、左官材料に加えられた極少量の合成樹脂は、毒性も量も少ないから、それほど気にしなくてもいいだろうというのが定説だ。しかし、中にはほとんどボンドみたいな製品もあるようだから、成分チェックは欠かせない。「四つ星?いえいえ、フォースター~F☆☆☆☆」で「例外はあるけどまたいつか説明します。」と言ったのは、この様に無機質+有機質って建材が結構あるからだ。
これは断熱材にも同じようなことが言える。グラスウールはガラス、ロックウールは石と、どちらも無機質を原料としているが、繊維がバラバラにならないように少量の接着剤(バインダー)が入っているので、この部分に対して規制を受けている。

あれもダメ、これもダメみたいな話ばっかり続いていて不安になってしまう人もいるかもしれないが、
①人工的なものよりは天然のものを選ぶ。
②臭いに敏感だったりアレルギー症状を持っているようだったら、壁は左官壁にする。
(床・天井くらいなら問題ないと思う。)
③素材の安全性だけに頼らず、計画的な換気に心がけ、室内環境を清浄に保つ。
以上のことを心がけていれば、かなりのシックハウス対策になるだろう。もちろん、木の香りが大好き、アレルギーも心配ないという方は、板壁にしてください。
2007年04月21日
臭い物には蓋なのだ!~ホルムキャッチャー
「どうなった?シックハウス」 の時に、「ホルムアルデヒドの発散量が減ったのは確か」と書いた。これは本当。「四つ星?いえいえ、フォースター~F☆☆☆☆」でも書いた通り法的な規制が始まったし、それ以前、シックハウスが問題になり始めて間もなく、壁紙メーカーがホルマリンを含んだ糊の使用をやめるなど、即座に対応したのが大きい。
ホルマリンていうのはホルムアルデヒドの水溶液。子どもの頃、学校の理科室や古臭い博物館とかで、いろんな不気味なホルマリン漬けの標本見ませんでした?死体が腐らないんだからすごい防腐作用、だから防腐剤として壁紙の糊にはいっていたらしい。
現在問題になっているは、合板や内装材を製造する時に使われる接着剤だ。接着剤とは言ってもその正体は合成樹脂=プラスチックで、その原料がホルムアルデヒドであるものをホルム系接着剤という。安価で接着力も強いため、ずーっと主流だった。これに対し、ホルムアルデヒドを原料にも添加物にも使用しない非ホルム系接着剤への移行が進みつつある。製造に手間とコストはかかるらしいが、安全性が高いので頑張って主流になってもらわなければならない。
さて、ではF☆☆☆☆のものは全て安全なんだろうか?実はここが怪しい。F☆☆☆☆の条件はホルムアルデヒドの発散量が、工場出荷時に基準値をクリアしていること。F☆☆☆☆=非ホルム系接着剤を使用した建材ではないのだ。ホルム系接着剤を使用していても、それが発散されなければいい訳で、そのためにホルムキャッチャーという別の物質で、ホルムアルデヒドを包み込んでいる製品でもF☆☆☆☆の認定はとれるからだ。

家庭用タイプのキャッチャーもあるんだって!
シュッと一吹きで効果があるのか???
従来どおりに製造した製品に、ホルムキャッチャーを塗布する。とりあえず工場から出荷された時は基準値をクリアしているんだと思う。でもその効力が何時まで続くのか?効力が切れるとホルムアルデヒドは揮発し始めるのではないか?疑問視する声が多い。
F☆☆☆☆の合板を買って来ても、それ以上詳しく表示はされていない。知りたい場合はメーカーで確認しなければならない。何か姑息な気がする。できれば正攻法で安全性の高い製品を作ってほしい。少なくともF☆☆☆☆といえば全て非ホルム系接着剤使用くらいの基準になってほしいと思っている。
ホルマリンていうのはホルムアルデヒドの水溶液。子どもの頃、学校の理科室や古臭い博物館とかで、いろんな不気味なホルマリン漬けの標本見ませんでした?死体が腐らないんだからすごい防腐作用、だから防腐剤として壁紙の糊にはいっていたらしい。
現在問題になっているは、合板や内装材を製造する時に使われる接着剤だ。接着剤とは言ってもその正体は合成樹脂=プラスチックで、その原料がホルムアルデヒドであるものをホルム系接着剤という。安価で接着力も強いため、ずーっと主流だった。これに対し、ホルムアルデヒドを原料にも添加物にも使用しない非ホルム系接着剤への移行が進みつつある。製造に手間とコストはかかるらしいが、安全性が高いので頑張って主流になってもらわなければならない。
さて、ではF☆☆☆☆のものは全て安全なんだろうか?実はここが怪しい。F☆☆☆☆の条件はホルムアルデヒドの発散量が、工場出荷時に基準値をクリアしていること。F☆☆☆☆=非ホルム系接着剤を使用した建材ではないのだ。ホルム系接着剤を使用していても、それが発散されなければいい訳で、そのためにホルムキャッチャーという別の物質で、ホルムアルデヒドを包み込んでいる製品でもF☆☆☆☆の認定はとれるからだ。

家庭用タイプのキャッチャーもあるんだって!

シュッと一吹きで効果があるのか???
従来どおりに製造した製品に、ホルムキャッチャーを塗布する。とりあえず工場から出荷された時は基準値をクリアしているんだと思う。でもその効力が何時まで続くのか?効力が切れるとホルムアルデヒドは揮発し始めるのではないか?疑問視する声が多い。
F☆☆☆☆の合板を買って来ても、それ以上詳しく表示はされていない。知りたい場合はメーカーで確認しなければならない。何か姑息な気がする。できれば正攻法で安全性の高い製品を作ってほしい。少なくともF☆☆☆☆といえば全て非ホルム系接着剤使用くらいの基準になってほしいと思っている。
2007年04月19日
四つ星?いいえ!フォースター~F☆☆☆☆
ホテルやレストランの評価ではないよ。これはホルムアルデヒドの発散濃度が一番少ないことを表すマークで、Fはホルムアルデヒドのこと。後についてる星の数が多いほど発散される量が少なく安全ということになっている。

一番安全といわれているF☆☆☆☆、でも、もっと安全なのは無垢の材料
90年代にシックハウスが社会問題になって、ついに2003年7月法律(建築基準法)が改正になり、内装材の制限と換気設備義務付け等の規制が始まった。
それによるとF☆☆☆☆なら室内の建材として無制限に使ってもいいが、F☆☆☆だと使っていい面積がに制限されるし、F☆☆になると換気回数と面積で使用量の制限があるし、F☆のものは内装材としての使用は禁止。でも、F☆☆☆☆ならどんだけ使ってもいいと言われても、ホルムアルデヒドがゼロって訳ではないんだから、使用は最小限にとどめた方が無難だろう。
他にもたくさんシックハウスの原因になる物質があるのに、何でホルムアルデヒドだけがこれほど特別な扱いになっているかと言うと、まだ建材の接着剤原料に含まれているし、すごく単純な分子構造だから色々な化学反応で発生しやすく、本来ホルムアルデヒドを含んでいないはずの材料からも発散する可能性があるらしいし、何よりIARCによって高い発がん性が証明されているからだ。
このマーク、合板とかベニヤみたいに壁や天井の下地になって実際には目に触れないものから、本物の木だけで作ったもの(無垢材)を除くフローリング、キッチンセットの扉、ドアの材料等、ありとあらゆる工業製品の建材に表示義務がある。
ついていないものはそもそもホルムアルデヒドを含んでいないか、今後化学反応起こしてホルムアルデヒドを発生する可能性が無いもの、工業製品ではないもの、例えば本物の木を使った無垢の材料。「オーガニックVSケミカル?」に書いたようにホルムアルデヒド=揮発性有機化合物だから、無機質のもの、金属とか、鉱物が原料の漆喰やセメント等は対象外だ。(無機質ではあっても、断熱材のグラスウールとか、一部の左官材料等において例外はある。別の機会に説明します。)
恐ろしげな事ばかり書いたが、工業製品を全く使用しない家づくりというのは、住まい手にも作り手にも相当な覚悟が要る。建設コストは上がるし、それ相当なメンテナンスが必要だからだ。これからの考え方としては、極力安全な工業製品と天然の素材を併用しつつ、換気計画をしっかりたてて、いつも清浄な室内環境を保てるような家づくりが合理的かな?と思っている。

一番安全といわれているF☆☆☆☆、でも、もっと安全なのは無垢の材料
90年代にシックハウスが社会問題になって、ついに2003年7月法律(建築基準法)が改正になり、内装材の制限と換気設備義務付け等の規制が始まった。
それによるとF☆☆☆☆なら室内の建材として無制限に使ってもいいが、F☆☆☆だと使っていい面積がに制限されるし、F☆☆になると換気回数と面積で使用量の制限があるし、F☆のものは内装材としての使用は禁止。でも、F☆☆☆☆ならどんだけ使ってもいいと言われても、ホルムアルデヒドがゼロって訳ではないんだから、使用は最小限にとどめた方が無難だろう。
他にもたくさんシックハウスの原因になる物質があるのに、何でホルムアルデヒドだけがこれほど特別な扱いになっているかと言うと、まだ建材の接着剤原料に含まれているし、すごく単純な分子構造だから色々な化学反応で発生しやすく、本来ホルムアルデヒドを含んでいないはずの材料からも発散する可能性があるらしいし、何よりIARCによって高い発がん性が証明されているからだ。
このマーク、合板とかベニヤみたいに壁や天井の下地になって実際には目に触れないものから、本物の木だけで作ったもの(無垢材)を除くフローリング、キッチンセットの扉、ドアの材料等、ありとあらゆる工業製品の建材に表示義務がある。
ついていないものはそもそもホルムアルデヒドを含んでいないか、今後化学反応起こしてホルムアルデヒドを発生する可能性が無いもの、工業製品ではないもの、例えば本物の木を使った無垢の材料。「オーガニックVSケミカル?」に書いたようにホルムアルデヒド=揮発性有機化合物だから、無機質のもの、金属とか、鉱物が原料の漆喰やセメント等は対象外だ。(無機質ではあっても、断熱材のグラスウールとか、一部の左官材料等において例外はある。別の機会に説明します。)
恐ろしげな事ばかり書いたが、工業製品を全く使用しない家づくりというのは、住まい手にも作り手にも相当な覚悟が要る。建設コストは上がるし、それ相当なメンテナンスが必要だからだ。これからの考え方としては、極力安全な工業製品と天然の素材を併用しつつ、換気計画をしっかりたてて、いつも清浄な室内環境を保てるような家づくりが合理的かな?と思っている。
2007年04月17日
オーガニックVSケミカル?
揮発性有機化合物、略してVOC( Volatile Organic Compounds) 。これが頭痛、吐き気、目をチカチカさせる等の症状を引き起こす、シックハウス症候群の正体だ。ここで言う有機(オーガニック)っていうのはあくまでも化学的(ケミカル)な意味の有機で、有機化合物は炭素を中心として構成されている化学物質のことだ。当初騒がれていたホルムアルデヒドもこの一種。
揮発性っていうのは、常温で蒸発してる状態のものだから、空気中にいつも漂っていて、息をすればいやでも体にとりこんでしまう。目に見えないからタチが悪いですね。
最近は有機(オーガニック)っていうと、有機農産物やオーガニックフーズを思い出す人が多いと思う。御存知の通りこちらの有機(オーガニック)は一般的に、“農薬や化学肥料を使用せず、健康的に育てられて安全な”という解釈になると思う。だからシックハウスの話の時に、「有機化合物は炭素を中心として構成されている化学物質」なんていうと、「何で有機物質に化学物質が?」ってびっくりするかもしれない。
有機農産物で使われている有機(オーガニック)のほうは、もともと人間が古代から行ってきた食糧の有機栽培に対し、安価で大量生産を可能にした化学肥料と農薬を多用する現代農業を反省し、警鐘をこめて食の原点に立ち戻ろうとする発想から生じた用語。主に食品関係や農業関係で使われる。だから別物だと考えて欲しい。(もちろんもともとは同じ意味から発生しているが・・)
お気に入りのorganicワインビネガー 風屋さんで買った
化学物質とはいっても、これは人工的に作ったものばかりじゃなくて、天然のものに含まれている。植物だって簡単に虫や動物に食べられてしまっては困るからだ。檜が白蟻に強いのも、昔の蚊取り線香が除虫菊から作られていたのも、自らの身を守るための天然農薬を持っているから。そしてその成分は、その植物独特の臭いにもなっている。
だから木をふんだんに使って建てた家からも、VOC自体は発散している。天然のものにも化学物質が入っているんだったらどうするの?って心配になるのかもしれないが、体に取り入れても大丈夫な物質と、体に毒性のある物質をしっかり区別していけば大丈夫だ。実際、有機農産物に関しても、除虫菊から抽出したピレトリンは使用してよいことになっている。
問題を起こしている化学物質の大半は、人工的に作り出されたものだ。天然由来の化学物質、例えば天井の杉板とか天然塗料から発散される物質に対しては、その植物によほど強いアレルギーを持っていないかぎり、ほとんど安全と考えてよいだろう。ただし、天然の臭いとは言っても好き嫌いがある。内装材や塗料を選ぶときは、事前にしっかり現物を手にとって確かめよう!
揮発性っていうのは、常温で蒸発してる状態のものだから、空気中にいつも漂っていて、息をすればいやでも体にとりこんでしまう。目に見えないからタチが悪いですね。
最近は有機(オーガニック)っていうと、有機農産物やオーガニックフーズを思い出す人が多いと思う。御存知の通りこちらの有機(オーガニック)は一般的に、“農薬や化学肥料を使用せず、健康的に育てられて安全な”という解釈になると思う。だからシックハウスの話の時に、「有機化合物は炭素を中心として構成されている化学物質」なんていうと、「何で有機物質に化学物質が?」ってびっくりするかもしれない。
有機農産物で使われている有機(オーガニック)のほうは、もともと人間が古代から行ってきた食糧の有機栽培に対し、安価で大量生産を可能にした化学肥料と農薬を多用する現代農業を反省し、警鐘をこめて食の原点に立ち戻ろうとする発想から生じた用語。主に食品関係や農業関係で使われる。だから別物だと考えて欲しい。(もちろんもともとは同じ意味から発生しているが・・)

化学物質とはいっても、これは人工的に作ったものばかりじゃなくて、天然のものに含まれている。植物だって簡単に虫や動物に食べられてしまっては困るからだ。檜が白蟻に強いのも、昔の蚊取り線香が除虫菊から作られていたのも、自らの身を守るための天然農薬を持っているから。そしてその成分は、その植物独特の臭いにもなっている。
だから木をふんだんに使って建てた家からも、VOC自体は発散している。天然のものにも化学物質が入っているんだったらどうするの?って心配になるのかもしれないが、体に取り入れても大丈夫な物質と、体に毒性のある物質をしっかり区別していけば大丈夫だ。実際、有機農産物に関しても、除虫菊から抽出したピレトリンは使用してよいことになっている。
問題を起こしている化学物質の大半は、人工的に作り出されたものだ。天然由来の化学物質、例えば天井の杉板とか天然塗料から発散される物質に対しては、その植物によほど強いアレルギーを持っていないかぎり、ほとんど安全と考えてよいだろう。ただし、天然の臭いとは言っても好き嫌いがある。内装材や塗料を選ぶときは、事前にしっかり現物を手にとって確かめよう!
2007年04月14日
どうなった?シックハウス
シックハウス症候群、90年代に大きく取り上げられたこの問題も、最近ではあまり話題に登らなくなってきた。でもこれは、社会の注目度が低くなった訳ではなくて、健康的な家作りをするのが当たり前だって、皆が考えられるようになってきたからだと思う。
そのための法律もできたし、メーカーの対応も進んだので、当初一番問題になっていたホルムアルデヒドの発散量が減ったのは確かだ。でも、それだけでシックハウスの問題が解決した訳ではない。そもそもシックハウス症候群について医学的なきちんとした定義はまだないそうだ。
「化学物質らしきモノに汚染された室内で体調不良を起こした状態」っていうのが、一般的な認識だろう。シックハウス症候群と並んで難しいのが化学物質過敏症だ。こちらは「極微量の化学物質にすら反応して体調不良を起こしてしまう体質」って考えればいいと思う。こちらも医学的な解明はあまり進んでいないそうだ。
しかし、もし新築の住宅や内装をリフォームしたマンション等で、化学物質過敏症であると言っておいたにもかかわらず、住み始めてから症状が悪化したような場合には、訴訟に発展するケースも増えているようで、裁判所としてはこの病気を“存在する疾病”と認識し、設計者や施工業者の責任を問う判決がでているようだ。

建材の安全性を示すいろいろな表示
ところで、ここまで書いてきても、なかなか前へ進まない。シックハウスを正しく理解するには、科学的な知識が必要で難しい。そのせいか、間違った解釈をされて、言葉が独り歩きしている部分がたくさんあり、それが原因で、必要以上に住まい手の人が不安を感じたり、また、不安な人の心に付け込んだ胡散臭い商品が出たりと、収拾がつかなくなってしまっている部分が多いのではないだろうか?
一見収束したように見える問題だが、このままにしておいていい問題だとは思えない。もう一度、原点に戻って、本質的なところを見極めないと、安心して暮らし続けられる家を手に入れられない人達がいつまでも増え続けるし、アレルギーや過敏症を抱えて不安な人達、そういう子どもを持った親の方達が、何をよりどころにしていいか解からない状態が続く。私たち作り手だって、一生懸命やったつもりが、よい結果が出なくて悩む可能性だってある。
何でこんなにシツコク言うかっていうと、同じようなパターンに"バリアフリー”があるからだ。例えば車椅子利用の件に関して考えても、20年前の事を思えば、最近ではエレベーターの無い役所やスロープの無いお店は少なくなってきた。でも逆に“こんだけやっときゃバリアフリー”みたいな風潮ができちゃって、実際には日常の快適さを全然体感できない車椅子生活者がまだまだ多いのだ。まして、他のハンディに対する個別の配慮には、まだまだ程遠いのが現状だ。
シックハウスの問題で、同じ事を繰り返してはいけない(勿論バリアフリーの問題も、もっと改善しなければいけない)。言葉の説明をしながらシックハウスの話をすると長くなるので、言葉の一般的な意味はWikipediaのリンクを利用させてもらいつつ、快適な室内環境づくりのために必要な事を、少しずつでも書き続けていかなければいけないと思ったのだった。
野菜の芽が出た!とか、りんごが○○した!とか、ドラゴンズが勝った!とか、あっちこっち寄り道すると思うけど、頑張って続けてみたい。
そのための法律もできたし、メーカーの対応も進んだので、当初一番問題になっていたホルムアルデヒドの発散量が減ったのは確かだ。でも、それだけでシックハウスの問題が解決した訳ではない。そもそもシックハウス症候群について医学的なきちんとした定義はまだないそうだ。
「化学物質らしきモノに汚染された室内で体調不良を起こした状態」っていうのが、一般的な認識だろう。シックハウス症候群と並んで難しいのが化学物質過敏症だ。こちらは「極微量の化学物質にすら反応して体調不良を起こしてしまう体質」って考えればいいと思う。こちらも医学的な解明はあまり進んでいないそうだ。
しかし、もし新築の住宅や内装をリフォームしたマンション等で、化学物質過敏症であると言っておいたにもかかわらず、住み始めてから症状が悪化したような場合には、訴訟に発展するケースも増えているようで、裁判所としてはこの病気を“存在する疾病”と認識し、設計者や施工業者の責任を問う判決がでているようだ。

建材の安全性を示すいろいろな表示
ところで、ここまで書いてきても、なかなか前へ進まない。シックハウスを正しく理解するには、科学的な知識が必要で難しい。そのせいか、間違った解釈をされて、言葉が独り歩きしている部分がたくさんあり、それが原因で、必要以上に住まい手の人が不安を感じたり、また、不安な人の心に付け込んだ胡散臭い商品が出たりと、収拾がつかなくなってしまっている部分が多いのではないだろうか?
一見収束したように見える問題だが、このままにしておいていい問題だとは思えない。もう一度、原点に戻って、本質的なところを見極めないと、安心して暮らし続けられる家を手に入れられない人達がいつまでも増え続けるし、アレルギーや過敏症を抱えて不安な人達、そういう子どもを持った親の方達が、何をよりどころにしていいか解からない状態が続く。私たち作り手だって、一生懸命やったつもりが、よい結果が出なくて悩む可能性だってある。
何でこんなにシツコク言うかっていうと、同じようなパターンに"バリアフリー”があるからだ。例えば車椅子利用の件に関して考えても、20年前の事を思えば、最近ではエレベーターの無い役所やスロープの無いお店は少なくなってきた。でも逆に“こんだけやっときゃバリアフリー”みたいな風潮ができちゃって、実際には日常の快適さを全然体感できない車椅子生活者がまだまだ多いのだ。まして、他のハンディに対する個別の配慮には、まだまだ程遠いのが現状だ。
シックハウスの問題で、同じ事を繰り返してはいけない(勿論バリアフリーの問題も、もっと改善しなければいけない)。言葉の説明をしながらシックハウスの話をすると長くなるので、言葉の一般的な意味はWikipediaのリンクを利用させてもらいつつ、快適な室内環境づくりのために必要な事を、少しずつでも書き続けていかなければいけないと思ったのだった。
野菜の芽が出た!とか、りんごが○○した!とか、ドラゴンズが勝った!とか、あっちこっち寄り道すると思うけど、頑張って続けてみたい。