スポンサーリンク

この広告は一定期間(1ヶ月以上)更新のないブログに表示されます。
ブログ記事の情報が古い場合がありますのでご注意下さい。
(ブログオーナーが新しい記事を投稿すると非表示になります。)
  

Posted by at

2008年11月20日

超実践バリアフリー住宅事情⑤

お風呂編~お風呂のバリアフリーは転ばぬ先の杖になるのか?

お風呂のバリアフリーの話を書きかけで中断していました。もう少し続きを書こうと思います。前回は、「最後まで自立して暮らしていこうと思った場合、どの程度までお風呂のバリアフリーを考えておけばよいか?」についてでした。「ある程度の対策は新築時から必要だが、本格的なバリアフリー対策は一体いつ頃やればよいの?」というところで終わりましたね?では、今回はそのタイミングについて具体的に考えてみたいと思います。

もし40代で住宅を新築したり購入した場合、今流行り?の後期高齢者になるまでには約30年かかります。最近の水廻り商品は品質もよくなり、10年やそこらでみすぼらしくなる事はあまり無いでしょう。しかし、毎日過酷な環境で使われているトイレや浴室は、いくらお手入れしてもピッカピカと言うわけにはいかない・・・。30年もすると、そろそろリフォームを考えたくなる方が多いでしょう。

仕事でクライアントさんや自分の親を見ていて感じるのですが、住み慣れた自宅にいても、齢を重ねてゆくと徐々に生活に差し障りがでてくるもの。それは早くて70代中頃、概ね80歳の声を聞いてからが多いように思います。ちょうど後期高齢者という年齢に差しかかる頃、老いの影はちゃんと忍び寄って来るようです。

もちろん個人差があることですから、不幸にして若い頃に脳梗塞で半身に麻痺を抱える方もいれば、一生で手すりの1本もあれば元気で暮らせる方もいる。若くして障がいを抱えれば、必然的に早期の住宅改造を余儀なくされるでしょうし、一生お元気ならばその必要もありません。

一般的に考えて、経済的に安定している壮年期に家を建てる可能性が高いとするならば、水廻りの刷新を思い立つ年齢と、肉体的な衰えを感じてそろそろ本格的なバリアフリー対策をしようと考える年齢が約30年後に一致することになります。その頃が水廻りのリフォームに最も適した時期といえるでしょう。

だからといって若い頃に建てる住宅に、全くバリアフリー対策が不要というわけではありません。間取り自体の変更には余分な費用がかかりますし、場合によっては変更不可能なこともでてきます。将来主寝室となる部屋から水廻りまでの動線は、綿密に計画しておいて損はありません。やはり新築時のバリアフリー対策は「転ばぬ先の杖」になるのです。

そしてできれば、そのリフォームはまだ身体的にゆとりのある時期に行い、新しい設備に慣れておくことが老後のQOLを高めるポイントになります。浴室に限った事ではないのですが、高齢者にとって新しい設備装置や環境に慣れることは、多少なりともストレスになる・・・。まして認知症の傾向が顕れてから新しい生活に慣れることは、並大抵の事でないことを私は体験しました。

今日はお風呂の話というより、高齢者対応住宅に対する一般的な考え方が中心になりました。自宅で入浴介助をするための最新設備や補助器具など、話し始めればきりがないのですが、お風呂の話は今回で一旦終わり、次回からは他のスペース、トイレや廊下のことについて書こうと思います。この連載はまだまだしつこく続くのですよface02


ばーちゃんの部屋とトイレ、洗面、浴室は、廊下を挟んですぐ近くに固めてあります。

以前廊下のない家というテーマで廊下を極力減らすメリットを書きましたが、高齢者の生活スペースを確保するためには最低限の廊下をうまく使うことがポイントになります。

悲しいかな、裸に近い状態でトイレや浴室に運ばなければならない時、他の家族の目に触れにくくする事は本人にとっても、他の家族にとっても、お互いメリットになります。

カーテンで簡易に間仕切をすることも可能ですしね。


  

Posted by やまね at 14:49Comments(0)バリアフリーの話

2008年11月19日

早く元に戻りたい

↑タイトルは「妖怪人間ベム」調で唱えるべし

お葬式が終わってから、なかなか元通りの生活に戻れずにいますicon10
ばーちゃんのことしながら仕事ってのは、全くゆとりの無い生活と改めて気付きました。
2~3日休むとしわ寄せがすっごいことになってしまいます。

それでも明日は容赦なくばーちゃんの通院日icon11
ブログも落ち着いて書けん・・・まず今日はコメントのお返事を書こう!
お昼休みと夜にボチボチいきます、スンマセンface06

そういや私、亡くなった御近所のとーちゃんのことを、昨年の春に記事にしてたのを思い出しました。
とーちゃんの手も写ってる・・・・・
しみじみとその手仕事を思い出して偲んでいます。

ところで思いっきりの初雪ですね、皆さんの廻り、雪はどんな具合ですか?
ウチの廻りは、まだ吹雪いてますよ、20cm以上積もりましたface08
自宅から事務所までの数メートルが運動靴で来れなんだですよ!長靴です!長靴!face10



畑にはまだ赤カブと白菜と大根少々・・・
トマトの雨よけも片付けてないし・・・
週末にはお天気回復するのでしょうか?まさか根雪にならんろな?
  

Posted by やまね at 12:17Comments(7)あれこれ・・・

2008年11月18日

いつもの日々に・・・

週末の思いがけない悲しいお弔いが終わり、
まわりの人々も少し落ち着いてきた感じ・・・

私も昨日今日と、たまった仕事や用事を片付けながら、
やっとブログを開きました。

日曜のSHOULDER、楽しみにしておりましたが残念ながら行けずに終わり、
また来年のお楽しみということで、昨年のRESTARTのCDでも見ようかな・・・?

お葬式その後、お供えの花をたくさんいただいてきたので、
ありがたく飾るも故人への手向けと思い水切りなどしておりましたら、




なんだ?

なんだ?

と・・・・・

いつものヤツラが

やって来まして







追っ払おうと思うが

そんな瞳で見つめられると

かわゆい~んface05

と親バカ全開icon10

しかし・・・






こら!icon80

やっぱり・・・

追っ払えばよかったicon08
  

Posted by やまね at 16:30Comments(5)あれこれ・・・

2008年11月14日

悲しい・・・

御近所のトーちゃんが仕事中の事故で亡くなりました。

事故が起きたとき私は街中で打ち合わせ中。ケータイに連絡あり

「○○のトーちゃん怪我して救急車で運ばれた。仕事終わったら病院に寄ってみて」

仕事が終わってから病院にかけつけ、御近所さんや親族の方々と

「車椅子にならにゃええがな・・・」「寝たきりにならにゃええが・・・」

そういいながら様子を見守っていましたが、

「高山では治療できないので大学病院へヘリで搬送する」との急展開。

夜になり、じりじりと自宅で待機する皆の元に入った知らせは悲しいものでした。


先ほどまで、

「車椅子にならにゃええがな・・・」「寝たきりにならにゃええが・・・」

と思っていた気持ちは

「車椅子でもいいから帰ってきて」「寝たきりでもいいから帰ってきて」

に変わりました。


2~3日ブログお休みします。

限界集落のわが地区、みんなが運命共同体。

トーちゃんのお弔い。静かに見送りたいと思います。

「超実践バリアフリー住宅事情」の連載まだ続きます、待てて下さいね。

コメントのお返事もしばらくもお待ちくださいね。


「車椅子でもいいから帰ってきて」「寝たきりでもいいから帰ってきて」の気持ちは

私の仕事に対する考えを少し変えたかもしれません。

私は「車椅子にならにゃええがな・・・」「寝たきりにならにゃええが・・・」

の気持ちでばーちゃんの介護をし、

「車椅子にならにゃええがな・・・」「寝たきりにならにゃええが・・・」

と思う人のために、住宅改造をしていたと思います。

「車椅子でもいいから帰ってきて」「寝たきりでもいいから帰ってきて」

と願う人のための仕事をしたことがあるだろうか?

いつかそういう気持ちで仕事ができればと思います。

技術的に何かが変わるかといえば何も変わりはしないのですが・・・・・

気持ちの中で少し駒が動きました。

亡くなったトーちゃんのおかげかも知れません。
  

Posted by やまね at 01:33Comments(11)あれこれ・・・

2008年11月12日

超実践バリアフリー住宅事情④

お風呂編~自分のためのお風呂を作ろう

さて前回は、「将来自宅で高齢の親を介助するという前提で浴室の設計をする必要があるのか?」ということについて書きました。条件は我が家と同じく「家を建てるときに親と同居していない場合」でしたので、自宅での入浴介助はおろか、一般入浴すら困難な場合が多い。

よって、あまり過剰なバリアフリー設計は不要だろうということになりました。今回は条件を変えて、ずっと住み続けている自宅、もしくは今から新しく建てる自宅でどのように老後を暮らすか、そのためにはお風呂をどのようにしておけばよいかを考えてみたいと思います。

お風呂のバリアフリー対策を将来自分が自立して暮らしてゆくためのものととらえるのであれば、浴室の広さは1坪タイプ(160cm×160cm)で充分だと思います。これは最も一般的なサイズで畳2枚分の広さ、いざとなれば何とか介助者が付いて一緒に入ることもできるぎりぎりの寸法です。

最後まで自力で入浴するつもりでおり、もし介助が必要になった時にはしかるべき施設や訪問入浴サービスを利用する、そこまで腹をくくるのであれば、0.75坪タイプ(160cm×120cm)でもかまいません。

この広さなら、浴室の中で多少ふらついても壁に手を付いて転倒を防止することが可能です。出入り口の幅も、有効開口幅で65cmという一般的な折れ戸で対応できます。介助者に抱きかかえられての入浴や車椅子での入浴を想定しなければ、何も広い扉は必要ないのです。

浴槽の床からの高さは、当事者の体の状態によって多少変りますが、だいたい40cmくらいだと考えましょう。単に下半身が衰え足が上りにくくなっていたり、軽い麻痺があるが手が使えて立ったまま浴槽に足を入れることが可能なら、その高さはできるだけ低い方(約35センチ~40cm)が楽に入浴できます。

逆に痛みがあってどうしても足を上げることができなかったり、もう少し重度の麻痺があり自力でまたぎ越しができない場合は、エプロン(浴槽の縁に座れるよう、少し広くとった部分)や入浴介助用の椅子に腰掛けてから足を浴槽に入れることになりますが、この場合は逆にあまり低いと座ったり立ったりが困難になるので、浴槽の高さは40cm~45cmくらいが理想となります。

手すりは当事者の体の状態に応じて取り付けるのが一番良いのですが、最近の浴室の多くはユニットバスですので後から手すりを取り付けることはほとんどの場合できないと考えたほうが良いでしょう。よって手すりは事前に必要と思われる部分に取り付けてしまいます。

昔ながらのモルタル下地にタイルを貼ったお風呂なら、後から手すりを付ける事が可能ですが、近年はタイルのお風呂でも下地はボード類の可能性がありますので注意が必要です。ボードの種類によってはしっかり手すりを取り付けられない場合があります。

最低限必要な手すりを用途別に説明します。

・歩行用に横型の手すりをつけます。入り口から洗い場に向かうための手すりです。
できればドアの左右にあると安心ですが、洗い場に向かう1本だけでもかまいません。

・洗い場からの立ち上がり用と浴槽出入用に、洗い場と浴槽の真ん中に縦型の手すりを付けます。最近ではこのタイプの手すりにシャワーフックが取り付けられるものもありますよ。

・浴槽から出る時の立ち上がり用に、L型の手すりを洗い場と反対側の浴槽の壁に付けます。

・浴槽で体が沈み込まないように身体を安定させるための手すりがあると安心です。L型手すりの下部を利用してもかまいません。最近は浴槽自体に小さい手すりが付いている商品も多いので、できればそういうタイプを選ぶと手すりだらけにならず浴室内がすっきり収まります。

・エプロンや椅子を利用して浴槽にはいる場合は、他にも手すりが必要になる可能性がありますが、要るか要らないかわからないものを最初から付ける必要もないでしょう。


さて、ここまで書いてきて、皆さんはどう思われましたか?今仮に40歳だとして、30年後の自分の姿や連れ合いの姿が目に浮かぶでしょうか?それに水廻りというものは傷みやすく一番汚れも目立つ所です。30年40年経った頃には、取替えも検討する時期になっているのではないでしょうか?

バリアフリー対策は一体いつやるとよいのでしょうか?
新築の時に全て準備万端がベスト?
それとも将来の改装を前提にする?

その辺りの話はまた次回に・・・




最近改築したご夫婦のお宅です。80歳で認知症のご主人を70代の奥さんが介護しながらの生活です。おじいちゃんはまだ1人でお風呂に入れるのが救いです。正面に見えるのがシャワーフック兼用の縦型手すり、左に見える歩行用の横型手すりは・・・・・・・やぱりタオル掛けになってしまいますねicon10

つづく・・・・・
  

Posted by やまね at 11:23Comments(11)バリアフリーの話

2008年11月11日

超実践バリアフリー住宅事情③

お風呂編~バリアフリーにこだわりすぎて、ばーちゃんが見えていない私であった・・・face07

高齢の母を引き取って同居する時のために、私達は介助可能な広さと開口部を持った浴室を作りました。そして1年前に母と暮らし始めたのですが、私達の思い通りにはいかず、母はなかなかお風呂に入ってくれません。

一人暮らしができなくなった母は、アルツハイマーを発症しており上肢下肢とも衰えが目立ちました。しかし1年前はまだ介護度も低く、自力で入浴できる状態にあったはず。それに曲がりなりにも、高知で一人暮らしのうちは辛うじて自分で風呂にも入っていたのですが・・・・・

高齢者というのは認知症がなくても新しい環境に適応する事はかなりのストレスになります。ことによると環境の変化が認知症発症のきっかけになったりする・・・特に母の場合、昔から自分の生活習慣を頑なに守るタイプで、全くと言っていいほど新しい環境に順応しません。

加えて大変プライドが高く失敗を極端に恐れるため、使い慣れないものを触るのが不安なのです。お風呂に関しても、シャワーや水栓の使い方を失敗するのを恐れているのですが、別に我が家の水栓、特別なものではないのです。母の自宅についていたものとほとんどかわらないお風呂用のサーモスタット付きシャワー水栓。

同じものでも場所がかわると使えない、まして洗濯機や炊飯器のような電化製品は、機種が変ればもう絶対に使うことができません。また、生活に対する意欲がなくなり、身の回りを小奇麗に保つ事が難しくなる、これらは全て、アルツハイマー患者の特徴のようです。

「お母さん、お風呂にどうぞ」「こんな汚い年寄りは最後でかまん(かまわないの意)」
「お母さん、お風呂にどうぞ」「こんな食べてすぐには入れん」

「お母さん、みんなお風呂に入ったよ。気楽にゆっくりはいってね」
「もう遅い、疲れたから今日はいらん」
家族全員、食後に一服する暇も無く、ゆっくり浸かって疲れを癒すことも我慢して、今日こそはばーちゃんのために!と意気込んで風呂にいれようとした挙句このセリフをのたまわれると、さすがに頭の中が真っ白に・・・

しかし、ばーちゃん、最後に風呂入ったの何時だった?ってくらいですから私の気は焦るのです。
「お母さんはお昼たっぷり時間があるから、ゆっくりお昼にお風呂使ってよ」
「私はすごく冷え性じゃけ寝がけに入らんと風邪を引く」
「お母さん、ウチは家中暖かいから湯冷めはしないよ」
「私はデリケートじゃけどんなに暖こうても湯冷めするき」

こんな会話を繰り返すばかりでちっとも風呂に入ってくれません。要するに理由はなんでもいいんです。入りたくないっていうか、はなっから入る気がない、これもアルツハイマーという病気によるものでしょう。車椅子介助可能なやたらと広い浴室も、余計に母の入る気を削いだかもしれません。

そうこうしているうちに母の身体は衰えを増し、自力で入浴が不可能になりました。
「お母さん、手伝うからお風呂はいろうよ」
「一人でできるからええ」

「お母さん、膝が痛いのなら椅子に入ってお風呂に入ろうよ、洗ってあげるから」
「私はこうしてしゃがまんと体を洗えん!」
そうこうしているうちに、母は一月以上風呂に入らず二月以上洗髪をしませんでした。
そして私は思ったのです。

なにがなんでもディ・サービスを利用するのだ!

かくして12年前になんとな~く計画された
親を引きとったら自宅で介助して入浴させるはずである作戦
は、このように見事に頓挫したのであります。

検証・・・・・将来、高齢になった親を引き取ることを前提に、
       入浴介助ができる浴室を作っておく必要はあるのか?

結論・・・・・不要である

理由・・・・・高齢者にとって見ず知らずの新しい環境に慣れることはかなりの労力を要する。
       特に認知症の場合はプライドが邪魔をして子による介助を拒否する場合が多い。

対策・・・・・将来、親を引き取るつもりであるなら、認知症を発症する前に同居を始めるか、
       定期的に来訪してもらって、器具類や生活に慣れてもらうことが必要。
       家族が介助して入浴させる事はかなり困難と考えた方がよい。
       特に認知症がある場合は、ディ・サービスや訪問入浴介助の利用が望ましい。
       
       最後まで自立して入浴ができる可能性もあるので、そのための対策は必要。
       大きさ~1坪タイプで充分である(1.6m×1.6m)
       手すり~入り口から洗い場までの歩行用補助手すり
             浴槽に出入りする時に体を支えるための手すり
             浴槽内で入浴姿勢を安定させるための手すり
       床   ~滑りにくく冷たさを感じにくい素材がよい。タイルは避ける。
       浴槽 ~症状によって35cm~45cmくらいまで使いやすい高さは異なるが、
             とりあえず床からの立ち上がりは汎用タイプの高さである40cmに。

最低限これだけのことをしておけば、かなりの場合に対応できるでしょう。広さにしても1坪タイプなら、狭いながらも辛うじて介護者が一緒に入れる広さでもあります。自立して最後まで自宅で入浴をするための浴室については次回に詳しく書きます。いずれにせよ、どのような場合も、脱衣所と浴室の暖房・保温は必要ですよ。
       
            
       


これは親子折戸です。よくある汎用タイプの浴室用折戸に、必要なときには開く事ができる子扉が付いています。3枚引き戸と同じように広い開口部をつくることが可能です。ご高齢の御婦人の自宅に取り付けましたが、こちらも一度も子扉が開かれることはありませんでした。
  

Posted by やまね at 16:52Comments(11)バリアフリーの話

2008年11月10日

超実践バリアフリー住宅事情②

お風呂編~お風呂のバリアフリーはどこまで必要?

浴室に求められるバリアフリーって、何を思い浮かべますか?
手すり、またぎやすい浴槽、介助しやすいスペース、滑りにくい床材、車椅子でも入れる広いドアと段差の無い床、浴室と脱衣所を暖かくする工夫・・・・・
イロイロ出てきますよね。

手すり、またぎやすい(入りやすい)浴槽・・・これは、齢をとったり体が不自由になっても、自力で入浴できるための工夫ですね。では、介助しやすいスペース、車椅子でも入れる広いドアと段差の無い床は?こちらは自力で入浴できなくなった時、自宅で介助者の力を借りながら入浴するための工夫です。

滑りにくい床材や、浴室や脱衣所を暖かくすること、これはいずれの場合にも必要な条件。
このように、一見バリアフリー仕様という事で掲げられている内容には、
性質の違うものがごちゃ混ぜになっていることがあります。

体が弱ってきても自立して入浴ができる人にとっては、立ち上がりや移動の安全を確保してくれる手すりが要所要所にあり、入りやすい浴槽と滑りにくい床があれば充分。介助者が入れるほどの広いスペースはかえって入浴の妨げになります。

かなり早い時期から体に不自由なところが出てきて、入浴介助を頼みながら長い年月を自宅で暮らすことになる可能性が高い人には、広い浴室と車椅子を乗り入れられるための広い開口部やフラットな床が必要になるでしょう。こちらはどちらかというと、御本人のためというより介助者のためのものです。

30代、40代で自宅を建てようと思った時、将来を先読みしてお風呂のプランを立てることはかなり難しい・・・まず、このバリアフリー対策は自分達のためのものか?それとも同居する親のためのものか?親とは既に同居しているのか?それとも、介護が必要になってから引き取るのか?

これらの条件の違いで、バリアフリー対策はちょっとずつ違ったものになってくるのです。12年前に自宅を建てた私達は、いずれどちらかの、もしくは両方の親を引き取る事を想定していました。浴室は広く取り、開口部は3枚引きで車椅子の乗り入れもOK、ユニットバスではないので手すりは必要になれば必要な部位に取り付け可能。

こうして1年前、私の母が我が家にやってきました。
そして一緒の生活が始まったのですが、なかなか私が思った通りには事が進まない・・・
ことお風呂に関しては、全くといっていいほど拒否をされてしまったのでありました。

つづく・・・・・




バリアフリー仕様という事でよく使われている3枚引き戸です。一般的な6尺(約1.8m、実寸で約1.6m)の開口部で95cm以上開きますから、車椅子の出入りがしやすいのです。が・・・・・介護を拒否するウチのばーちゃん、使用すること未だ無し・・・・・
  

Posted by やまね at 09:05Comments(4)バリアフリーの話

2008年11月09日

超実践バリアフリー住宅事情①

前置~今さらバリアフリー住宅もないもんだ

バリアフリーという言葉が流行りだした頃はまだ、世の中にはいろんなバリアが溢れていた。
障がいがある人や高齢者や小さな子ども連れは外を出歩くな!ってな勢いだった。
そんな中、日本でも17~18年前から少しずつバリアを減らそうという気運が高まり変わり始めた。

公共物に対しては法的な規制もでき、一般住宅では最近、段差が無いのは当たり前になった。
とはいえ、バリアってのは人によってそれぞれ違う訳で、全ての人にOK!っていう条件はあまりない。
それでも、なるべく多くの人に対応しようという動きは今、ユニバーサルデザインという言葉で表されている。

                    icon96icon96icon96icon96icon96icon96icon96icon96icon96icon96icon96

なんてエラく長くてコムズカしい前置きになりましたicon10今から何が言いたいのかといいますと、
かつてバリアフリー住宅として建てられた家ってのは、実際に何がバリアフリーだったのか?
そしてそれは本当に役に立っているのか?その辺りを検証してみたいと思ったのです。

実際に障がいを持っていて車椅子の生活をしている方の住宅とか、お年寄り夫婦の住宅とか、
ターゲットが明確な場合の注文住宅は目的を果たしているはずです。
しかし、必要に迫られた訳ではなく、とりあえず将来を見据えてってことでバリアフリー仕様になっている住宅って、意外と無駄な部分が多い!

この辺りの失敗談や、やっぱりやっておいて正解だった!ってな部分を、
自宅や自分が設計した住宅を例に記録しておこうと思うのです。
何せ我が家には今、バリアフリー住宅検証に最適な人材であるばーちゃんが居るのですからicon94

私は全部解っているつもりでやっていたけど、お年寄りに対する認識は実に甘かった!
私が網羅していると思っていた知識は、あくまでも物理的な条件であって、
認知症がある場合の思いがけない行動は私の想像を遥かに超えていました。
そんな私のビックリ体験を、部屋の部位ごとにまとめてゆこうと思っています。

つづく




バリアをなくす所は部屋の段差やトイレばかりじゃありません。家の中の温度のバリアをなくすこと、これがとても重要。お年寄りの脳血管障害防止、カビ・結露の防止につながります。温か~い住宅が一番!(ネコが一番知っている?)
  

Posted by やまね at 12:47Comments(7)バリアフリーの話

2008年11月08日

蝙蝠

読めても書けない漢字ベスト3 蝙蝠・髑髏・薔薇
ま、そんなことはどうでもいいんですが・・・・・

ヒメリンがコウモリを獲ってきたそうです。



私は見ていなかった・・・
その後2階に運んでいったそうですが・・・icon10
みんなで弄んでいイタブリつくしていたそうですが・・・icon10icon10

全員手ぶら?(口ぶらか?)で階段降りてきたとか・・・
食べてしまったんだろうか?face08



恐るべし!クロネコの群れicon95icon80icon95


  

Posted by やまね at 11:15Comments(15)りんごファミリー日記

2008年11月07日

新しい車椅子

車椅子の性能が良いと、私のからだも悲鳴をあげない

数ヶ月おきに、どこか悪いところがでてきて、そのたびに動けなるばーちゃん。
以前は何とか車に乗せ、出かけた先に備え付けの車椅子を利用していた。
お店の車椅子、病院の車椅子、公共施設の車椅子・・・

たまにスゴイのがありますよ、全く手入れしてないと思われる車椅子・・・
タイヤの空気が抜けていて、押すのにひどく力がいる車椅子とか、
タイヤの軸が歪んでいるのか、なかなか真っ直ぐ進んでくれない車椅子とか・・・・・

今回は悪い状態が続き自宅でも車椅子が必要なため、福祉公社から臨時に借りていた。
ばーちゃんは現在要介護3だけど、そこにいたる症状に今までは下肢の不自由がなかったため、
ずっと介護保険での車椅子貸し出しをしてもらえなかった。

でも、福祉公社から借りてる車椅子も10日を過ぎ、
なんとか介護保険で車椅子を借りる算段がついたようで、
今日の午後、キレイで使いやすくて性能のよい車椅子が届けられましたicon92


桃ちゃんから

「車椅子で長時間過ごす時は

クッションを敷いてあげてface05

とアドバイスもらっている。

お尻が痛くならないように

綺麗なクッションを買ってやろう・・・




こちらは、金沢21世紀美術館に備えられていた車椅子




さすが美術館!

イケテますicon94


  

Posted by やまね at 16:05Comments(6)ばーちゃんの旅