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2007年08月29日

淡路なんば

高知で暮らす母、そろそろ一人暮らしが難しくなりました。

ただ今、一緒に暮らし始めるために準備をしているところです。

サンルームを挟んで、ほんの少しだけ離れになっているゲストルーム、これが本来の役割に付く事になるわけです。

現在この部屋、新築時の経費削減のため(ようするに予算不足でface03)、針葉樹合板張りっ放し仕上になっているのですが、母を迎えるために、ちょい綺麗を目指すことにします。

これは「淡路なんば」なる商品

今までクライアント宅で使用したことは・・・無いです・・face04

お付き合いのある建材屋の番頭さんが「メーカーが『是非使ってみて!』と言って持ってきたから、使ってみてもらえんかな?」ということでもらった試供品。

約8畳の部屋の壁を塗るのに丁度くらいの量がありました。

珪藻土・土・石灰・ふのり・麻すさ・顔料を既調合した、お手軽薄塗りタイプの土漆喰のようです。


今まで私達の工房では、自然素材の室内左官壁にはタナクリームシルタッチという商品を使うことが多かったです。某有名左官さんのオリジナル土で計画した事もありましたが、やはり予算のあることでして、そちらは断念いたしました。

新しい素材を使う時は慎重になります。お客さんが積極的に実験に参加してくださる時はラッキーで、いろいろ試す事ができますが、モノによってはリスキーなことにもなりかねません。

ま、今回は自宅の事ですし、特に問題点のある素材ではないのでサクサク事は進むでしょう。

10年近く前ですが、お客さんと一緒にタナクリーム作ったことがありました。厳密に言うとタナクリームは商品名ですから、自家製の生石灰クリームというべきでしょう。

阿鼻叫喚の生石灰クリーム作りでした。face08
その話はまた今度・・・

ところで、ワンポイントアドバイスicon23

ほとんど全ての天然系左官材料には、「漆喰や珪藻土などには吸放湿性能があり、室内の湿度をコントロールしてくれる」みたいな事が謳われていますが、ボードに薄塗りするこのタイプのお手軽商品に、このような性能を求めるのは無理だと思われたほうがよいです。

だって塗り厚が薄いですもん・・・
もちろん天然系左官材料、つまり漆喰や土壁には吸放湿性能があります。でもそれは、昔ながらに壁全てを左官で仕上た場合です。

竹こまいを組み荒壁をつけて、中塗りをして、充分時間を置いてから仕上の漆喰を塗った壁は、本当に吸放湿性能があると思います。

だからといって、薄塗りタイプが悪いわけではありません。色合いも手触りも見た目も優しく、充分にスグレモノの素材といえるでしょう。それに飛騨のような寒冷地では、外に面する壁にはしっかりと断熱材を施し、外気と縁も切りたい、どうしても正統派左官壁と相反する部分がでてくるのです。

薄塗りタイプの左官材料で気をつけたいのは、主剤が天然でも、混和剤が多量に使われている商品があること。

使われている薬剤や物質が、アレルギーやシックハウスの原因になる可能性もありますから、採用する時は設計担者や左官屋さんによ~く説明を受けて、自分でもパッケージなんぞを確認して、充分納得してから使ってくださいね。


  

Posted by やまね at 12:48Comments(3)素材・建材の話